【初心者向け】ボリンジャーバンドとは?価格の変動幅を視覚化する指標

青いチャート背景にボリンジャーバンドが表示され、「【初心者向け】ボリンジャーバンドとは?価格の変動幅を視覚化する指標」という日本語のテキストが中央に配置されたサムネイル画像。 テクニカル知識

ボリンジャーバンドは、チャート上に表示される3本の線(バンド)から価格の勢いとボラティリティ(変動性)を同時に把握できるテクニカル指標です。

この記事では、ボリンジャーバンドの基本構造、売買サインのパターン、他のテクニカル指標との併用方法、さらには活用時の注意点までをわかりやすく解説します。

※免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。
投資判断はあくまでご自身の責任にてお願いいたします。
掲載情報には細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性を保証するものではありません。
暗号資産の取引は価格変動リスクが伴いますので、十分ご注意ください。


ボリンジャーバンドの定義と成り立ち

ボリンジャーバンドは、アメリカの投資家ジョン・ボリンジャーによって1980年代に開発されました。中央に移動平均線(SMA)を、上下に標準偏差をもとにした「アッパーバンド」「ロワーバンド」を描くことで、価格の“平均からの乖離”や“市場の静と動”を視覚的に示すものです。

ボリンジャーバンドは、以下のような分析に活用できます:

  • 相場の過熱・冷え込みの可視化
  • トレンドの継続・終了の予兆
  • ボラティリティ(価格変動)の把握
  • ブレイクアウトの兆候の察知

ボリンジャーバンドの基本構造:3本のラインで構成される

ボリンジャーバンドは以下の3本のラインで構成されます:

  • ミドルバンド(中央線):一定期間の単純移動平均線(SMA)
  • アッパーバンド(上バンド):ミドルバンド + (標準偏差 × k)
  • ロワーバンド(下バンド):ミドルバンド – (標準偏差 × k)

一般的には「期間20」「標準偏差2.0(±2σ)」の設定が多く使われます。

この構造により、ボリンジャーバンドは価格が平均からどれだけ外れているか(乖離)を統計的に判断できる仕組みとなっています。


ボリンジャーバンドの売買シグナルと相場パターン

■ スクイーズ(Squeeze)

バンドが収束している状態で、相場のエネルギーが蓄積されていることを示す。トレンド発生前の静けさ。

■ エクスパンション(Expansion)

バンドが拡大している状態で、ボラティリティの高まりと強いトレンドの発生を示唆。

■ バンドウォーク(Band Walk)

価格が±2σ付近を沿うように推移する強いトレンド状態。逆張り注意。

■ バンドブレイク・反転(Reversal)

バンド外への一時的な価格逸脱と、その後の戻りによって反転シグナルとして使われるケースも。ただし“ダマシ”に注意。


構成要素の計算方法

ミドルバンド(SMA)

指定期間の単純移動平均。

標準偏差(σ)

SMAからの価格乖離を統計的に測定。

アッパーバンド / ロワーバンド

ミドルバンド ± (標準偏差 × k)


他の指標との組み合わせ:RSIやMACDと補完的に使う

ボリンジャーバンドの“行き過ぎ”をRSIやMACDで裏付けることで、ダマシの軽減が可能になります。

  • RSIと併用:±2σタッチ時にRSIが70超や30以下なら、反転の根拠が強まる
  • MACDと併用:スクイーズからMACDクロスが発生すれば、トレンド発生を補完的に確認できる

設定パラメータの調整例

スタイル期間偏差倍率(σ)
短期(デイトレ)10〜151.5〜2.0
中期(スイング)20〜302.0
長期(週足・月足)50〜1002.0〜2.1

目的や市場の特性に応じて柔軟に設定を変えることがポイントです。


筆者の使用感とボリンジャーバンドの実践的な見方

個人的に、ボリンジャーバンドは主に以下のように使っています:

  • スクイーズ → エクスパンションの初動を狙う
  • トレンド中のバンドウォークで押し目・戻りの判断

逆張りよりは、トレンドフォロー型での使用を意識しています。 特に暗号資産などボラティリティが高い市場では、±2σのタッチで即反発を期待するよりも、「抜けた後に勢いが出るか?」をMACDやRSIで補完する運用が効果的と感じています。


まとめ:ボリンジャーバンドは“価格の勢い”と“行き過ぎ”を可視化するツール

  • トレンドとボラティリティを同時に分析できる
  • スクイーズ・エクスパンション・バンドウォークは重要なチャートシグナル
  • 他指標との併用で精度アップ

単なる「バンドにタッチ=反転」ではなく、市場のエネルギーの変化を読む視点を持つことで、より実践的に使える指標です。

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